白いデカールを追い求めて
コーションからロゴマーク、ラインまで、あったら便利なホワイトデカール
だが、しかし、白は紙色で表現されるため白色のインクやトナーは一般的ではないのです。
それでも白いデカールを作りたいという夢浪漫を求める人は是非読んでチャレンジ!
まずはテプラデカールに必要なモノを説明します。
モデラーならテプラ以外大体持ってる?
テプラデカールとは?
太古の昔、アルプス電気という会社が販売していた
MDプリンターシリーズと呼ばれるマイクロドライプリンターがあったそうな
※今でも普通に現役で使ってる人も沢山居ます
マイクロドライプリンターはドライインクリボンを熱転写することで印刷します
水分(液体インク)を用いないため、にじみがなく
カラー、白、特色印刷が出来るためデカール自作には欠かせないアイテムだったのです。
しかし、このMD-5500どころかマイクロドライプリンタは現在
中古品以外では市場には存在しません。
公式からのインクリボン等のサプライ品の生産も終了してしまい
新規で購入し使用するにはハードルがかなり高く
いわゆるロストテクノロジーと化してしまったのです。
※それでも気合で使い続ける人とそれをサポートする方はいらっしゃいます。
そこで登場するのがキングジムのテプラシリーズです。
事務屋にはおなじみのテプラの印刷方式もまた熱転写プリンターで
このテプラを使って作るデカールがテプラデカールなのです
テプラデカールのメリット・デメリット
テプラデカールで作れるものとメリット
- 金、灰、白のデカール
- メタリックデカール
- ホログラムデカール
- にじみのない極小文字デカール
- 少量のデカールが今すぐ欲しい
- 単色のため網点が出ない(ベタ印刷になる(ただし横方向に線が出る))
私が特に推したいのは金、灰、白と少量のデカールを即作れる点です。
売ったりせず、個人の使用の範疇であれば市販されてないロゴ等も使えます。
灰色は白下地に貼ると悪目立ちせず、情報量を上げてくれるので重宝します。
欲しいと思ったら即印刷できるので色々と試すのにももってこいです。
デメリット
- 単色でしか作れない(色の濃さも固定)
- データを作れないと印刷できない
- 初期投資にそこそこお金がかかる
- なれるまではロスがボチボチ出る
- 市販品と比べて余白の切り出し等デカールを貼る手間は増える
4色刷りのカラフルなデカールはおろか、色の濃淡も不可能。完全に単色ベタ刷りになります。
データ作成というデジタル作業は慣れていない人にはハードルが高いです。
初期投資も決して安いものでもなく、テプラ本来の使い方ではありませんのでサポート等も一切受けられません
それでもなお、ホワイトデカールを自作したい、必要なデカールがある。
という方は続きをお読みください。
テプラデカールに必要なモノ
- キングジム テプラPRO SR5900P
- 印刷したい色の文字色のカートリッジ
- デカール台紙
- マスキングテープ、分解する工具(カッター、パーツオープナー)
- メタルプライマー(タミヤ、フィニッシャーズ)
- PC(win機)
- ベクター系ドローソフト
- 裁断機、ペーパーカッター
大体こんなところです、持ってるモノもあるでしょうが一つずつ見ていきましょう。
キングジム テプラPRO SR5900P
テプラの機種選定のポイントはPC接続可能かとヘッド構成360dpiかどうか
PCからデータを印刷するためPC接続可能は必須です
印刷解像度がテプラ最高スペックの360dpiないと滑らかな印字が出来ず
dpiが小さいとドット文字のように角ばった印刷しか出来ません。
この点とwifi接続などの利便性と金額を考えるとSR5900P一択です(2021.1.19現在)
印刷したい色の文字色のカートリッジ
SR5900Pで使用可能なカートリッジは4~36mm幅で
シールやリボン、熱収縮、アイロン等、面白いカートリッジがたくさんです。テプラはご家庭でも便利なアイテムなので是非一家に一台。
デカールを作るにはスタンダードなシールのカートリッジを用意してください。
※注意すべきは文字色です
テプラのカートリッジ文字色は現行では赤、青、黒、白、灰、金のみです
テープの代わりにデカール台紙を使うのでシールテープの色は関係ありません。
デカール台紙
デカール台紙についてはレーザープリンター(MDプリンタ)用を用意してください。
ハイキューパーツのクリアデカールTHは厚さが0.012mm
waveのNewクリアデカールは0.024mm
クリアデカールTHの方は貼った時ほとんど段差が出ないので重宝します。
ハガキサイズは短いのでB5サイズ以上の大きさのモノを用意したほうがいいです。
マスキングテープ、分解工具
モデラー御用達のアイテムばかりなので割愛しますが
カートリッジを加工するのには必須ですので用意してください。
メタルプライマー
必須アイテムです。
もう、これがないと話になりません。
※個人の感想です(なくても印刷できますが、成功率を上げるためには必須です)
文字欠けを防止したり極小文字の印字に定着を良くするために印刷直前に塗布します。
乾燥後サラサラになるタミヤ、もしくはフィニッシャーズどちらかを用意してください。毎回エアブラシで吹くよりはタミヤの缶の方が使い勝手は良いです。
ガイア、Mr、ミッチャクロンは塗面がべた付くのでダメです。
オススメしないとかではなく、ダメです。
パソコン (win macどっちでもいいかなー)
SR5900Pとの互換性等を考えるとwin機をオススメしますが
お手持ちのPCでいいです。ドローソフトが動く程度のスペックで十分です。
無料のフリーフォントを色々用意するのがオススメです。
ベクター系ドローソフト
近年のAdobeアプリはサブスク型になっており、これまた結構高価です。
最新の機能が必要なければCSの売り切り版のillustratorを使える限り使うのが一番いいですが
inkscapeは無料のベクター系ドローソフトの定番ですので、これを使いこなせればデカールのデザイン以外にも様々役立ちます。無料です。
裁断機、ペーパーカッター
必須ではありませんが、効率と精度を考えると欲しいのが裁断機です。
カッターと定規でデカール台紙を等幅で短冊状に切り出すのは手間なので
高価なものでなくてもA4サイズくらいで真っ直ぐに裁断できる安価なもので十分です。
ここまでのまとめ
ここまで必要なモノをご紹介しました、テプラ本体とカートリッジ以外は既に持ってたりするようなモノばかりではないですか?
テプラ本体は確かにそこそこ高価ですが、デカールを作る以外にも本来のラベルを作ると整理整頓が捗りますし、子の持ち物の名入れが簡単に出来ます。実際らくちん。
という、口実で買うこともできる!
ドローソフトをある程度使えてコーションやマークを作れる人なら物資を調達するだけ
テプラを持ってる人ならドローソフトが使えるだけで出来たも同然です。
テプラデカールは小判、小ロットを超短時間で作成することができます。
一方で大ロット大判には全く向きません
そういう時はデータを作って、ハイキューパーツのオーダーメイドに注文するのが正解です。高品質なフルカラー!
最初はロゴやコーションマークを作る練習からはじめてみましょう
思った通りのものが作れるようになってからテプラ本体を買うのが良いです
逆に先に買ってしまって、データ作成の技術習得を追い込むのもあり?
メリット・デメリットをよく理解してチャレンジしてみてね!
次回は実際に作る工程をご紹介します。
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