馬鹿にして・・・!
ナンセンスとは
「意味のないこと。ばかげたこと。つまらないこと。」
つまり、環境を整える事がプラモ制作における「なにか」に繋がるのか?
というお話です
作業環境を整える必要性?
いやいや、趣味でプラモ作るだけなのに
そんな事しても意味なくない?
あるか、ないか、と問われたら、私は声を大にして
ある!
と言います。
プラモは環境を整えなくても、工具とキットさえあれば比較的場所を選ばない趣味です。
住宅事情や家族構成によっては出来る人、出来ない人も居るでしょう。
ですが、有機溶剤や工具の中には危険なものもあります。
やるべき人、やらなくてもいい人という場合も出てきます。
どんな状況でも自分が環境に合わせるよりも、自分に合った環境を作る方が様々な面でメリットがありますし、趣味だから、遊びだからこそ本気でやるのが面白いって某ビルドファイターも言ってた。
作業環境を整える物理的な理由
- 衛生・安全問題
- 作業の効率化
衛生・安全問題
実はこれが一番重要な理由です。
そもそも、塗料や接着剤は可燃性が高く、缶スプレー等も危険です。
製造現場で有機溶剤を使用する人は種類や場所、作業内容によりますが特殊健康診断の受診が義務ですし、有機溶剤作業主任者を設置する必要もあります。
ホビー用と業務用で種類や濃度の差はあれど、使わない人と比べたら使う人の身体に影響があるのは当然です。
自分の趣味で自分の健康を損なうのは自業自得ですが
家族を巻き込むのはダメじゃない?
いや、本人の健康を害するのも良くないです。
塗装するときは換気と吸気、有機溶剤用防毒マスクを徹底してください。
特に塗装ブースなどで吸気が出来ていない為に排気量を損失し、ファンが回ってるだけでしっかり排気できていない場合もあります。
また、有機溶剤以外にも削りカス等の微細なプラスチックを撒き散らす事も忘れてはいけません。
工具類や溶剤が小さな子供の手の届くところにあるのも危険です、怪我や誤飲の原因になります。
換気・集塵・ごみ処理には常に己を気を配る必要があります。
永く趣味を続けたいのなら家族の理解は必須です。
一番簡単なのは隔離する(専用の部屋を持つ)ことです。
作業の効率化
プラモひとつをゆっくりと時間をかけて楽しみたい人も居れば、ドンドン完成させたい人も居て、それぞれのスタイルで楽しむのが趣味じゃん?
効率的にやる必要ある?
ごもっともです、どんなスタイルも否定してはいけません。
同じプラモを楽しむ仲間でスタイル差に優劣はありません!
しかし、労働だったり勉学だったり家事だったりで一日中プラモを作ってる訳にもいきません。
まして、家庭があるモデラーは限られた時間の中でプラモ作りにいそしむわけです。
たとえヤル気に満ちあふれていても、1日は24時間なのです。
モノを作る効率の話になると、製造の現場で良く言われるのが5S、ムリムダムラの排除、見える化、段取り改善、レイアウト改善などなど、工場勤務の人は家に帰ってまで聞きたくないですよね、それくらい製造現場では言われる事です。
営利目的の製造現場でやられている事が不効率で、役立たないなんて事はないハズ
ならば、それらを家でやらない手は無い
全部を徹底しなくても、やれる事から始めて行けば良いのです
作業部屋を整える精神的な理由
- やる気の問題
- 男のロマン?
やる気の問題
楽しいはずのプラモ作りですが、工程的にどうしても面倒だったり、嫌いだったりする工程って人それぞれあると思います。
表面処理とかマスキングとかね
そんな工程を始める前に、プラモを作るためにリビングを片付けて、スペースを確保して、、、なんて毎回やってると確実にそのうち面倒になり、これを理由にやる気が削がれていきます。
あまりにやる気が無い時に、無理にやらなくてもいいのが趣味ですが
やる気がある時に準備を理由に、やる気がそがれるのはもったいなくないですか?
その点、専用の机が一つあるという導入だけでも、やる気への影響は大きくなります。
男のロマン
秘密基地、コックピット、書斎
世の男性諸君を魅了してやまないこのワード
誰にも邪魔されない自分だけの空間
自分専用の作業部屋や環境を整えることは正しくロマン
あと、カタチから入るタイプと見た目から入るタイプは違います。
よく批判に晒されるのは見た目から入るタイプですが、それだってモチベーション維持には必要なことです。
ヤル気があって、一生続けていくのなら、環境は早めに整えた方がいいでしょう。
続けるかどうか分からないのなら安全だけは必ず確保して、あとは必要に応じてでいいのです。
お金の問題
金銭的な事情も大いに影響します。
お分かりと思いますが、結構お金かかります。
初期投資にお金かかるけど、継続するのは消耗品とキット代だけなのは、模型趣味の良いところではありますが。
環境を整える事が趣味になると最悪です、どこまでも投資できます。
何が目的で環境を整える必要があるのか、だけは忘れないで下さい。
また、100均商品のように安価でも必要十分な性能や役割を発揮する物とは違い、設備や電動工具関係は値段と性能が比例します。
よく調べて、自分にはどれくらいのスペックが必要か、現在だけでなく、今後も見据えて選択して下さい。
また、プラモなどで培った工作スキルを活かしてDIYをして自作するのも愛着がわき、低コストで抑えられるので有効です。
?初心者はどうしたらいいか
どこまでを初心者とするかはさておき
最近作り始めたとか、出戻りです!
みたいな人は、最低限の安全確保が出来る環境だけは整えるべきです。
工具なら小さな子供の手の届かないところ、落下防止。
有機溶剤なら吸気と排気を意識した換気
これさえ守れていれば環境よりも、まず工具を整えるのが先決だと思います。
ただ、高価な工具や設備を買ったからといって上手さに直結するわけではありません。
正しく使いこなせるかが大切です。実際に使い込んで身につける他
まとめ
- 安全と衛生を確保する意味で環境は整えた方が良い
- 安全と衛生を確保できたら、効率化を考えて整備するとなお良い
- 整える事での精神的な充足感とヤル気アップは大きい
- 環境を整える事を趣味にするのは、悪く無いけど、目的を見失ってない?
- 環境を整える≠上手くなる
何においても安全第一。
安全の上に効率化や精神論があるんだぞ!
あと、環境が万全でも作業する手が動いてないと完成しないぞ!俺!
ネットやTwitterで検索するのも良いですが、プロの環境を手っ取り早くみるならこの本オススメ